第25回ICOM(国際博物館会議)

京都大会2019

2019年9月1-7日

開催概要

正式名称

第25回ICOM(国際博物館会議)京都大会2019

会期

2019年9月1日(日)~ 9月7日(土)

会場

国立京都国際会館
京都市左京区岩倉大鷺町422番地
TEL: +81 (0)75-705-1229  FAX: +81 (0)75-705-1100

大会テーマ

文化をつなぐミュージアム ―伝統を未来へ―

 ICOM京都大会のテーマは、「Museums as Cultural Hubs: The Future of Tradition(文化をつなぐミュージアム ―伝統を未来へ―)」です。
 今、世界中の博物館で、博物館職員やその関係者が、どうすれば博物館が社会に貢献することができるのかを必死に考える時代となっています。地球規模の気候変動や貧困、紛争、自然災害、人権の抑圧、環境問題などを背景に、国際的に政治・経済・社会が大きく変容を遂げている中で、平和で持続可能なよりよい未来を構築するために博物館が果たすべき役割を考えることが、ますます重要になってきているのです。
 博物館は、歴史系、美術系、自然史系、科学系、文学系等多種多様な館種が存在し、その設置者や形態、規模も様々ですが、それこそが博物館の特色であり、それぞれの博物館が有機的に連携し、「Cultural Hubs(文化の結節点)」として各地域、さらには国内外の多様な人々や組織とネットワークを構築することによってその存在価値を示し、過去から未来へと社会的役割を果たしていくことが求められています。
 ICOM京都大会は、これらの期待に応えるために博物館が何を為すべきかを議論する場としたいと考えています。博物館と博物館、あるいは他の文化・教育・研究施設、地域社会、専門家など、様々なステークホルダーとの連携・協働、国際的な課題の共有、そして、世界中の関係者との議論を通じて考える博物館の定義の再考、さらにそこから見えてくる各国・地域における博物館の課題と今後に求められる改革の在り方など、これらを考える「場」のキーワードとして掲げたのが「Museums as Cultural Hubs(文化をつなぐミュージアム)」です。
 一方、博物館がその力を発揮するために最も重要な要素は、過去から継承した有形無形の文化遺産の保存と活用です。博物館は未来を考えるための貴重な糧であり、人類共通の宝である文化資源を守り、次世代に引き継ぐとともに、現代に生きる人々のために活用することによって、「Cultural Hubs(文化の結節点)」としての役割を果たすことができます。「The Future of Tradition(伝統を未来へ)」には、過去の文化遺産が今も息づき、伝統として受け継ぎつつ、新たな文化を創造している千年の都・京都でICOM大会が開催されるに際し、伝統を大切にしながら新しい未来を創造するために博物館が果たすべき役割を考えたいという願いが込められています。
 このテーマを通じて、様々な文化の繋ぎ役としての「博物館」の可能性を世界各国の博物館関係者と一緒に考えるため、ICOM京都大会では、3人の世界的に著名な知識人による基調講演と4つのプレナリー・セッション(全体会合)、パネル・ディスカッション等を設けていますので、ぜひ参加者全員で活発な議論を展開し、新しい時代の博物館のビジョンを共有していただきたいと思います。