May 25, 2022

2022年国際博物館の日シンポジウム「博物館の力」を開催しました

公益財団法人日本博物館協会とICOM日本委員会は、2022年5月22日に国際博物館の日シンポジウム「博物館の力 : わたしたちを取り巻く世界を変革する」を開催しました。当日は、約110名の方にご来場いただき、盛況のうちに終了しました。

本年のテーマは、8月に開催されるICOMプラハ大会のテーマと同じく「博物館の力」。博物館と市民社会、持続可能性、レジリエンス(強靭性)、人権、技術開発等を視野に入れ、博物館のリーダーシップについて議論することを目的に開催されました。

青柳正規(ICOM日本委員会委員長)による開会あいさつ、栗原祐司(ICOM日本委員会副委員長)による趣旨説明に続き、高嶺 エヴァ氏(チェコセンター東京所長)からは8月に開催予定のICOMプラハ大会に関して、チェコやプラハの魅力や見どころをご紹介いただきました。

高嶺 エヴァ氏(チェコセンター東京所長)

そして、本年度のテーマに関連する専門家による講演として、友田正彦氏(東京文化財研究所文化遺産国際協力センター長、文化遺産国際協力コンソーシアム事務局長)による「文化遺産国際協力における博物館の役割」、笠原美智子氏(アーティゾン美術館副館長)による「美術館におけるサステナビリティについて ~アーティゾン美術館の取組から」、西山徳明氏(北海道大学 観光学高等研究センター教授)による「博物館の力でつなぐ文化資源と地域社会~萩とヨルダンにおけるエコミュージアム支援」の3講演が行われました。

友田正彦氏(東京文化財研究所文化遺産国際協力センター長、文化遺産国際協力コンソーシアム事務局長)
笠原美智子氏(アーティゾン美術館副館長)
西山徳明氏(北海道大学 観光学高等研究センター教授)

続く対談「これからの博物館を考える」では、今後国際的に活躍する博物館人材を育成する観点から、青柳委員長と、若手学芸員として鈴村麻里子氏(三重県立美術館学芸員)、山田厚輔氏(名古屋市科学館学芸員)、羽場恵理子氏(知覧特攻平和会館学芸員)にご登壇いただき、半田昌之(ICOM日本委員会事務局長)がモデレーターを務め、博物館の現場が抱える課題から、今後の博物館の在り方を探る議論が展開されました。最後に、銭谷眞美氏(日本博物館協会会長)より閉会あいさつを行い、今後も「博物館の力」を信じて課題に取り組んでいくことの重要性が確認されました。


今回のシンポジウムに関連する議論は、8月のプラハ大会でも行われる予定です。ハイブリット形式でオンラインで日本からでも参加可能ですので、ぜひこの機会に皆様の参加をお待ちしています。

なお、本シンポジウムは、後日ICOM日本委員会のYouTubeチャネルでアーカイブ配信を予定しています。決まりましたらこちらのウェブサイトでお知らせ致します。

シンポジウム概要・国際博物館の日について
https://icomjapan.org/international-museum-day/

ICOMプラハ大会について
https://icomjapan.org/icom-general-conferences/