国際博物館の日とは
ICOMでは、5月18日を「国際博物館の日」(International Museum Day: IMD)とし、博物館が社会に果たす役割を広く知っていただき、博物館に親しんでもらうための活動に取り組んでいます。現在では世界中の158の国と地域で約3万7000以上の博物館が参加しています。日本でも、2002 年に初めて国際博物館の日に参画して以来、多くの博物館が無料開館や開館時間の延長、他の博物館との連携事業、さらには地域や街との連携イベントなどを実施しています。例えば、東京の上野や福岡市、北九州市が国際博物館の日に合わせて企画したミュージアムウィークがあります。
なぜ5月18日?
1977年5月18日から29日までに開催された第11回ICOMモスクワ大会で、「国際博物館の日」を設ける決議が採択され、5月18日を国際博物館の日としました。以来、毎年 ICOM がテーマを設定し,この5月18日を中心に世界中の博物館が無料入館やイベントなど様々な記念行事を行っています。なお、ICOM大会の開催年は、大会のテーマがそのまま国際博物館の日のテーマになります。
記念事業の参画について
ICOMは、「博物館には持続可能で公正な社会を実現するための主導的役割を果たす力がある」という信念に基づき様々な社会問題を取り上げています。国際博物館の日は、まさに博物館が向き合うべき課題を掲示し、記念イベントを通じて、社会とともにより良い未来を作る可能性を探ります。毎年のテーマに合わせて世界中の博物館とともに展覧会やイベントなど記念行事を行うことで、世界に繋がり、通常の博物館活動とは違った視点で博物館を世界に発信することができます。特に、ICOM日本委員会に記念事業の実施を登録することによって、ICOMのネットワーク経由で国内外に発信することができます。そして、国際博物館の日の記念事業に参加することで、参加者自身の声を博物館を通じて世界に届けることにつながります。

2023年 国際博物館の日

博物館と持続可能性, ウェルビーイング
Museums, Sustainability and Well-being

本年のテーマは、博物館はわれわれが属するあらゆるコミュニティーの持続的な発展、そして個々人の幸福に大きく貢献できる存在である、そうした認識の上に立っています。博物館はさまざまな方法で、持続可能な開発目標の達成に貢献できると考えます。中でも本年は、地球温暖化対策の支援や社会的包括性の促進、さらには社会的孤立の解消、心的健康の増進といった目標にフォーカスして世界各地で様々な記念事業が展開されます。皆さまからの多くのご参加をお待ちしております。

なお、2023年5月21日(日)に記念シンポジウムを国立科学博物館(東京)にて開催予定です。詳細・申込方法は下記をご覧ください。
※定員に達したため、申込を締め切りました。

 

 

記念事業実施のお願い

「国際博物館の日」の記念事業は世界各国で取り組まれており、日本では日本博物館協会として2002年に初めて参加して以来、22回目を迎えます。下記一覧表のとおり、全国の各館園でさまざまな記念事業が実施される予定です。なお、記念事業については変更になる場合もございますので、ウェブサイトなどで各館園にご確認ください。ご協力いただける場合は、下記の「記念事業回答用紙(ダウンロード エクセル形式)」にてお知らせください。

ICOM日本委員会 主催イベント

2023年5月21日(日)13:30~17:30

2023年国際博物館の日記念シンポジウム「博物館と持続可能性, ウェルビーイング」

※定員に達したため、申込を締め切りました。

2023年の国際博物館の日のテーマは、”Museums, Sustainability and Well-being"(博物館と持続可能性,ウェルビーイング)です。持続可能性や包摂性の促進、社会的孤立の解消への取り組みや健康増進など、SDGsが掲げる目標の達成に向け、博物館が有する変革の可能性について議論することが求められています。

本シンポジウムでは、テーマに関連する専門家による講演に加え、今後国際的に活躍する博物館人材を育成する観点から大学院生の声に耳を傾けたいと思います。博物館関係者をはじめ、博物館に関心のある方々のご参加をお待ちしております。

日時|2023年5月21日(日) 13:30〜17:30
会場|国立科学博物館 日本館講堂(東京都台東区)
定員|120名(先着順)
参加費|無料
申込み締切り|2023年5月14日(日)

※ お申込みいただいた方宛に、5月17日(水)までに会場のご案内と当日の参加証をメールにてお送りします。メールが届かない方は事務局までお問い合わせください。
※ 後日オンラインでの配信も予定しております。

主 催|日本博物館協会、ICOM日本委員会
共 催|独立行政法人国立科学博物館
協 賛|株式会社丹青社、株式会社東京光音、 株式会社トータルメディア開発研究所、中村展設株式会社、 日進医療器株式会社、株式会社乃村工藝社


[スケジュール]
13:30 開会あいさつ 
青柳正規(ICOM日本委員会委員長)

13:45 趣旨説明 
栗原祐司(ICOM日本委員会副委員長)
 
14:00 講演1:「博物館浴」と高齢者のウェルビーイング
緒方 泉(九州産業大学地域共創学部教授)

14:30 講演2:からだ全体で作品をあじわう─「ダンス・ウェル」の試み(仮)
下倉 久美(東京都美術館学芸員)

15:00 講演3:台湾の「文化平権」概念からミュージアムとウェルビーイングを考える(仮)
邱 君妮(東京文化財研究所アソシエートフェロー)

15:30 質疑応答

15:45(休憩)

16:00 青柳委員長と大学院生との対談 「これからの博物館を考える」
 竹下 春奈(明治大学大学院文学研究科臨床人間学専攻博士後期課程)
 田中 直子(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科博士後期課程)
 神道 朝子(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科修士課程)
 モデレーター:東自由里 (ICOM日本委員会理事)

17:25 閉会あいさつ 山梨 絵美子(日本博物館協会会長)

全国で予定されている記念事業

これまでの国際博物館の日

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2022年
博物館の力:私たちを取り巻く世界を変革する
国際シンポジウム
2022年5月22日(土)東京国立博物館とオンライン開催
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2021年
博物館の未来:再生と新たな発想
The Future of Museums: Recover and Reimagine
国際シンポジウム
2021年5月15日(土)オンライン開催
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2020年
平等を実現する場としての博物館:多様性と包括性
Museums for Equality: Diversity and Inclusion 2020
国際シンポジウム
2020年5月16日(土)オンライン開催
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2019年
文化をつなぐミュージアム―伝統を未来へ―
Museums as Cultural Hubs: The Future of Tradition
特別講演会 2019年5月17日 東京
記念シンポジウム 2019年5月26日 京都
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2018年
新次元の博物館のつながり-新たなアプローチ、新たな出会い-
Hyperconnected museums: New approaches, new publics
国際シンポジウム
2018年5月19日 大阪歴史博物館
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2017年
歴史と向き合う博物館 ―博物館が語るものは―
Museums and Contested Histories: Saying the Unspeakable in Museums
国際シンポジウム
2017年5月21日 京都国立博物館
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2016年
博物館と文化的景観
Museums and Cultural Landscapes
国際シンポジウム
2016年5月22日 東京文化財研究所
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2015年
持続する社会と博物館
Museums for a sustainable society
国際シンポジウム
2015年5月17日 京都国立博物館
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2014年
コレクションは世界をつなぐ
Museum collections make connections
国際シンポジウム
2014年5月18日 国立新美術館
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2013年
博物館(記憶と創造)は未来をつくる
Museums (Memory + Creativity) = Social Change
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2012年
変容する世界と博物館 ―新しい挑戦、新しい発想―
Museums in a changing world. New challenges, new inspirations
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2011年
博物館と記憶
Museum and Memory