February 26, 2021

[報告] 第1回ICMS日本委員会オンラインセミナー開催

[2021.2.26]

東京富士美術館
杉浦 智

昨今、ミュージアムにおけるセキュリティの重要性は国内でも重要視されつつあり、2021年にICMS(博物館セキュリティ国際委員会) の日本委員会が発足しました。2月15日に開催された第1回オンラインセミナーに続き、7月12日に第2回セミナーが開催されました。

第1回 ICMS 日本委員会オンラインセミナー
開催期日:2021年2月15日 午後6時から午後7時10分(日本時間)
開催形態:Zoomによるオンラインセミナー
ゲストスピーカー:オランダ・アムステルダム国立美術館
安全セキュリティ部長 レイモンド・デ・ヨング氏

プレゼンテーションでは「アムステルダム国立美術館にようこそ!」と題して、江戸時代の長崎出島を拠点にしたオランダとの文化交流の史実に触れ、同美術館が所蔵する名画の紹介、アムステルダム中心街における防犯防災を含むセキュリティーの取り組み事例、並びに、アムステルダム国立美術館における防火訓練事例。最後に夜間外出禁止令に反発した三夜連続となった暴動について、緊張感あふれる現地より、博物館セキュリティーについてのタイムリーな報告を日本に紹介する機会となった。セミナー参加者は115名であった。

オランダ最高峰の美術館から最新の多面的セキュリティーの情報を含む講演を行っていただいた事は、我々ICMS 日本委員会にとり貴重な実績の第一歩になった。今後は、さらなるICOM-ICMSとの国際交流・協力・連携、海外の様々なセキュリティー最新情報の収集・提供・共有、国内外の博物館・美術館の人的セキュリティーネットワークの拡大等を含め、博物館・美術館セキュリティー向上のため尽力して参りたい。

なお、2021年2月13日深夜に発生した地震に対して、ICMSメンバーより、発生1時間後には「日本のミュージアムで働く同志の皆さんへ」とお見舞いのメールが届き始めたことを記しておきたい。
○イギリス・テート美術館
○オランダ・アムステルダム国立美術館
○デンマーク・ルイジアナ近代美術館
○アメリカ・ロサンゼルス カウンティー ミュージアム

ICMS(博物館セキュリティ国際委員会)とは
ICMS(アイシーエムエス)には、保安・防火・防災の分野の専門職やスペシャリストが参加しています。ICMSの目的は、教育・研修・援助を提供して、盗難・野蛮行為・火事・破壊から人間や文化財産を保護することです。ICMSが設置しているワーキンググループには、物理的セキュリティ、技術的セキュリティ、防火セキュリティ、防災体制、研修、出版物、規則などに関するものがあります。委員会のメンバーはセキュリティに関する出版物やニュースレターを受け取ります。メンバーは年次会議に出席することができ、この会議では博物館セキュリティの世界的な状況や最近の盗難などについて討論・分析が行われます。この会議は年ごとに異なる国で開催されています。さらにICMSは、米国博物館セキュリティ会議と協力して、ワシントンDCで展示会を開いています。この委員会は、ICOMとその会員にとって、セキュリティ・防火・防災の問題に関する最も大切なアドバイザーの役割を果たしています。

http://icms.mini.icom.museum/